理事長挨拶
少子高齢化の進展に伴い2000年4月に介護保険が導入され、今まで家族がみていた高齢者の世話を社会全体でみようという「介護の社会化」が始まりました。
しかし介護現場では最も重要かつ深刻な排泄の問題が軽視されており、人としての尊厳さえ損なわれかねない現実があります。これは決して現場の介護職員の怠慢のせいでなく、介護の現場に排泄の専門家が関わることがないため、正しい知識や情報が伝わらないことに問題があると考えられます。福岡地区で2003年7月に行った実態調査により老人福祉施設の64%、老人保健施設の55%、訪問看護ステーションの36%がオムツを着用しており、比較的介護度の低い軽症例でもオムツを着用している実態が明らかとなりました。このような多くのオムツ使用者から 「はずせるオムツ」をはずしていくことで、トイレに行って自分で排泄する「排泄権」を取り戻し、かつオムツに費やされる出費を削減することもできます。そのためには泌尿器科医だけでなく外科、内科の医師、看護師などに加え、医師会や行政を巻き込む必要があると考え、平成15年8月に福岡高齢者排泄改善委員会を発足させました。
委員会の活動として先ず介護の現場において実際に排泄問題で苦労している 看護師・ヘルパー・家族などを啓発するために、排泄ケア講習会(年3回程度)、市民公開講座(年1回)を開催することから始めました。講習会終了後には現場で困っている事例を持ち寄り、専門医に相談にのってもらうコーナーも設けています。このような形で少しずつでも現場に正しい情報が伝わり、専門医にも現場の悩みが伝わることが、より良い介護の実践につながると信じています。
排泄の問題でお困りの方はもちろん排泄に関心のある方もどうか本法人にご参画いただき、一緒に高齢者の排泄を改善させ、明るい老後を実現させましょう。
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